ポストフェミニズムに関するブログ

ポストフェミニズムに関する基礎文献を紹介するブログ。時々(とくに大学の授業期間中は)ポスフェミに関する話題を書き綴ったり、高橋幸の研究ノート=備忘録になったりもします。『フェミニズムはもういらない、と彼女は言うけれど :ポストフェミニズムと「女らしさ」のゆくえ』(晃洋書房、2020)、発売中。

ポストフェミニズムとは何なのか

ポストフェミニズムとは、ネオリベラリズムの登場を背景とする新しいフェミニズムのことを指します。ポストモダンが「モダン」の続きでありつつも、モダンの新しいモードのことを指すように、そしてポストコロニアリズムが新しい形態によるコロニアリズムのことを指すように、ポストフェミニズムフェミニズムの続きだけど、新しいフェミニズムのモードを指すものです。

 これは、90年代以降、英語圏で使われてきた用語で、その背景については、拙著『フェミニズムはもういらない、と彼女は言うけれど:ポストフェミニズムと「女らしさ」のゆくえ』(2020、晃洋書房)で論じています。 

経済的政治的構造がネオリベラリズムによって再編されていくなかで、政府がグローバル資本の意向に従いながら官製フェミニズムを行うようになりました。

それとともに、「もう男女平等になった、もう女性差別はない」という主張をする「ポストフェミニスト」が現れるようになります。

このような時代や社会的状況のことを指し示す言葉が「ポストフェミニズム」です。

念のためにはっきりと述べておきますが、私自身はけっしてポストフェミニストではなく、アンチフェミニストでもありません。本書で、「めちゃモテ」や「ブリジット・ジョーンズの日記」などの「ポストフェミニスト」の典型例を分析していますが、私はこれらについて強烈な違和感と理解のできなさという感覚を持ち続けてきました。だからこそ、10年、20年たったいまでもなおこれらを分析しているわけです。

私は、ネオリベラリズム権力を分析できるフェミニズムが必要だと考えています。それを模索するのがポストフェミニズムです。

 

 追記。この本を出してから、そろそろ1年経ったいまやっていきたいと思っていることについて。

表面上の分かりやすい男女不平等がなくなったかのように見え、「性別による制約はなくなったのだから、不平等や差別、壁があるように見えてもそれは「個人」の努力や実力不足によるものだ」と捉えることを迫られるようなポストフェミニズム時代で、なお「女性」が「女性」であるという理由で、「男性」が「男性」であるという理由で、それぞれ共通に抱え込まされている生きづらさに言葉を与えつつ、「女らしさ/男らしさ」とは何なんだということを考え続けるような仕事をしていきたい。

 本書に関して、文春オンラインさんのインタビュー記事があります。

bunshun.jp

また、本書第2章の元となった論文で、ウェブ上で読めるものとして、WAN『女性学ジャーナル』内の「若い女性の「フェミニズム離れ」をどう読み解くか」論文があります。

https://wan.or.jp/journal/details/8

 

また、この論文の内容を一般向けに書かせていただいた記事として、

『現代ビジネス』内の「「フェミニズム離れ」する若い女子が抱いている違和感の正体:ハッシュタグ運動から見えること」があります。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/65223

 

ytakahashi0505.hatenablog.com

 

ytakahashi0505.hatenablog.com

  

ytakahashi0505.hatenablog.com

  

ytakahashi0505.hatenablog.com

  ytakahashi0505.hatenablog.com

  

ytakahashi0505.hatenablog.com

  

ytakahashi0505.hatenablog.com

  

ytakahashi0505.hatenablog.com

  

ytakahashi0505.hatenablog.com

  

ytakahashi0505.hatenablog.com

  

ytakahashi0505.hatenablog.com

  

ytakahashi0505.hatenablog.com

  

ytakahashi0505.hatenablog.com

  

ytakahashi0505.hatenablog.com

  

ytakahashi0505.hatenablog.com