ポストフェミニズムに関するブログ

ポストフェミニズムに関する基礎文献を紹介するブログ。時々(とくに大学の授業期間中は)ポスフェミに関する話題を書き綴ったり、高橋幸の研究ノート=備忘録になったりもします。『フェミニズムはもういらない、と彼女は言うけれど :ポストフェミニズムと「女らしさ」のゆくえ』(4刷, 晃洋書房, 2020)、『離れていても家族』(亜紀書房, 2023)、『社会学の基礎』(有斐閣, 2024)、『恋愛社会学』(4刷, ナカニシヤ出版, 2024)発売中。

2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『岡崎京子論:少女マンガ・都市・メディア』(2012、杉本章吾、新曜社)

杉本章吾さん(1979年生まれ)の『岡崎京子論:少女マンガ・都市・メディア』(2012、新曜社)を読みました。 私(1983年生まれ)は岡崎京子を通過せずにきた人なので、きちんと岡崎作品を読んでいないのですが、杉本さんの説明が懇切丁寧で、岡崎京子がとて…

村田沙耶香『コンビニ人間』評(3)

(続き) 4.『コンビニ人間』の構造:ディストピア小説としての『コンビニ人間』 大きな社会と戦う正義のヒーローとしての古倉さんという読み方は以上のように可能であるのだが、しかし、『コンビニ人間』という作品を論じるときに、このような「社会問題的…

村田沙耶香『コンビニ人間』評(2)

(続き) 2.『コンビニ人間』の「新しさ」:労働と人間性 「personal(個人的なものの)領域/social(社会的なものの)領域」という区別に基づいて社会を編成している民主主義・自由資本主義社会において、経済的領域での労働は人間らしさや個性を剥奪され…

村田沙耶香『コンビニ人間』評(1)

第43回 哲学カフェ横浜(2018/12/05)で報告させていただいた村田沙耶香『コンビニ人間』評をアップします。 文芸批評とはある作品がもっている思想的可能性を展開して論じるものだと、私は考えています。これはとても重要な仕事だと思うので、これからも色…