ポストフェミニズムに関するブログ

ポストフェミニズムに関する基礎文献を紹介するブログ。時々(とくに大学の授業期間中は)ポスフェミに関する話題を書き綴ったり、高橋幸の研究ノート=備忘録になったりもします。『フェミニズムはもういらない、と彼女は言うけれど :ポストフェミニズムと「女らしさ」のゆくえ』(晃洋書房、2020)、発売中。

2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

合意形成プラットフォームでのフェミ議論とかできたら面白いんだけどなぁ、技術者求む!

合意形成プラットフォームvTaiwanのような仕組みで、現在のフェミニズム的議題をめぐる布置のようなものを描けたら面白いなと思った。 vTaiwanの仕組みの詳しい説明として、こちらがわかりやすい。 https://note.com/a28szk/n/n0c23db878c48 他のSNSと同じよ…

ネオリベラリズムとは何か1:資本のグローバリズムによるネオリベラリズム政権の登場(全3回の予定)

ネオリベとか新自由主義という言葉は、近年グローバリズム批判と政権批判のさいによく聞くワードですが、バズワードと化しているところがあります(なぜバズワードになっているかというと、端的に言ってしまえば、広義の意味での左翼は、マルクス主義が凋落…

『フェミニズムはもういらない、と彼女は言うけれど』著者解題(2020年12月17日)

*某フェミニズム研究会で拙著の検討会をしていただきました。その時に出した著者解題をアップしておきます。 著者解題 高橋幸『フェミニズムはもういらない、と彼女は言うけれど:ポストフェミニズムと「女らしさ」の行方』(2020、晃洋書房) 概念整理 ポ…

1980年代のポスター批判運動を知ろう(『ポルノ・ウォッチング:メディアの中の女の性』1990年、行動する女たちの会)

1980年代のフェミニズムによるポスター批判運動がどのようなものであったのかについては、『ポルノ・ウォッチング:メディアの中の女の性』(1990、行動する女たちの会)を読むとよくわかります。 この本は、大変ユーモアにあふれています。怒りで動いてはい…

男性の家事育児時間の2010年代の動向について

私と同年代の30代くらいの男性は、けっこう家事育児をやっているという話をよく聞くようになりました。そのことを統計的に実証している論文があったので紹介。 渡辺洋子(2016)「男女の家事時間の差はなぜ大きいままなのか─2015 年国民生活時間調査の結果…

【議論のための概念整理】「性差別」とは何か:社会科学的な用語としての「性差別」

1.「差別」とは何か日常語として理解されている「差別」とは、「相手の属性に対する偏見ゆえに、相手を低く評価したり相手をおとしめたり、社会的待遇を変えたりすること」くらいの意味だろうと思います。 ただし、社会科学においては「差別」という語は、…

赤十字はどういう若者向けポスターを作ってきたのか

#シンこれフェミ 当日に使うかもしれない参考資料たちです。 1.赤十字社とオタクの関係に関する全体的なざっくりした流れ 日本では、1969年に売血が終了。以降、日本では売血は禁止。献血の「記念品」として、クオカードや図書券が渡されていた時期もあっ…