ポストフェミニズムに関するブログ

ポストフェミニズムに関する基礎文献を紹介するブログ。時々(とくに大学の授業期間中は)ポスフェミに関する話題を書き綴ったり、高橋幸の研究ノート=備忘録になったりもします。『フェミニズムはもういらない、と彼女は言うけれど :ポストフェミニズムと「女らしさ」のゆくえ』(晃洋書房、2020)、発売中。

【論文紹介】Sex is Power Scaleについて

Sex is  Power Scale(SIPS)というのがありまして、これ重要な気がしています。詳しくいうと、「自分の性は力の源泉だ」(Self-sex is  Power Scale(S-SIPS))と「女性一般の性は力の源泉だ」(Woman-sex is  Power Scale(W-SIPS))の二つに分かれています。

この尺度を開発し、その妥当性を検証した論文は、こちら

Erchull, Mindy & Liss, Miriam, 2013, "Exploring the Concept of Perceived Female Sexual Empowerment: Development and Validation of the Sex is Power Scale", Gender Issues, 30 (4), 39-53.

 

具体的な質問項目はこれ

 

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SIPS

(Erchull, Mindy & Liss, Miriam, 2013のp.34より引用)

 

 

 

 

SIPSについては、「性は力の源泉なのか?自分を性的と見なす女性に対するバックラッシュ

Martina Infanger,  Laurie A. Rudman, and Sabine Sczesny, 2014, 

"Sex as a source of power? Backlash against self-sexualizing women"

http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.835.979&rep=rep1&type=pdf

 

というような論文もあり、議論が盛り上がっている感があります。