本日の日本女性学会のMLでも、男性役割についての議論が回ってきていますね。
心理学は性別役割についてかなり長いこと(1960年代の英語圏で最初の盛りあがりを見せた)、細かく分節化し、経験的に測定して、議論してきているので、もっとここらへんの知見を社会学及びジェンダー論一般も取り入れると、議論がより充実するのではないかと思っています。そこで、以下の論文を紹介。
渡邊寛, 2017, 「多様化する男性役割の構造:伝統的な男性役割と新しい男性役割を特徴づける 4 領域の提示」『心理学評論』Vol. 60, No. 2: 117–139. (=https://www.jstage.jst.go.jp/article/sjpr/60/2/60_117/_pdf)の紹介
男性性については、英語圏、日本語圏で、研究されてきている(どの範囲のどの資料をカウントしているのかについては本文をお読みください)。
日本では、2000年代に「男性性」研究が盛り上がったが、2010年代にはむしろ伸びが鈍化している感がある。
これまでの性役割に関する心理学者が開発してきた尺度としてこれらがあり、
その後、新しい男性役割についての研究も色々出てきている。
それらを分析・整理し、結論だけいうと、以下のように整理できる。
すばらしく良くまとまった論文。
社会学者のみなさん、このような心理学の研究をたくさん引用して、男性役割研究をともに進めていきましょうー(・ω・)ノノ