なんかすごい文献群を発見してしまった。女性向け、女性ライター(ついったらーやYoutuber)が書いている日常エッセイの体裁を取った自己啓発と恋愛指南書がまじったかんじの本を、KADOKAWAが大量に出している。
だいたい2017年から始まっていて、2021年現在時点までで、1人あたり3冊くらいを出していること。
実に様々な女性の需要が細分化されてパッケージングされており、タイトルで、だいたいどういう感じの中身かがわかる。タイトルの付け方が特徴的。で、すでにツイッターで人気で、本も16万部とかいっている。すごい。
最果タヒが大量発生なかんじか?一体何が起こっているのだ。すごい面白いぞ。
著者名Fさんの『いつか別れる。でもそれは今日ではない』は、16万部達成となっている。著者累計30万部。すごい。
『私は自分に一番モテたい。…』の著者の説明 「@ichiban_bijin:死ぬまで自分に貢ぎたいナルシスト女子大生。推しは自分。自分自身がハイブランド。」
こちらは、男性バンドマンによる恋愛論。
こちらはメイクアップアーティストさん
こちらのカフカさんがツイッターフォロワー数9万に位の2015年に『だから、そばにいて』を出しているみたいで、これが初期にあたりそう。カフカさんは2021年現在までで、6冊出されている。
たとえば、この本についている説明「YouTube、Twitterで累計23万人が共感。
SNS界に突如現れたとどろんが全編書き下ろした、コンプレックスを抱えながら世界と戦う術。
(累計23万人は2019年6月末時点の数字です)」
「ツイッターで37万人が共感するあたりめ(@a_tarime_)の書籍第2弾!
今回はまるっと1冊恋愛について書き下ろし! 全女子の気持ちを代弁します。」
以上、まとめると女性のネガティブ感情と折り合いをつける方法みたいなものとして出てきている様子。ネガティブ感情にいくつかバリエーションがあって、過剰な独占欲(強い愛)、自己承認が低い、ナルシシズム、メンヘラ…など。
それから、美容師の恋愛相談や、「ウチら」という女友だちのつながりを書くものなど。女性の共感と女性の代弁という方向性。SNSで〇万人規模のフォロワーを持つ人のエッセイという感じ。
それにしてもすごい種類と量が出ていて、驚きました。かつてのルミネ広告を分析するのと同じくらい面白い分析対象であるように思われる。もう少し様子を見て続きそうだったら、100冊くらいをまとめて分析対象にしてみたいと思っている。