ポストフェミニズムに関するブログ

ポストフェミニズムに関する基礎文献を紹介するブログ。時々(とくに大学の授業期間中は)ポスフェミに関する話題を書き綴ったり、高橋幸の研究ノート=備忘録になったりもします。『フェミニズムはもういらない、と彼女は言うけれど :ポストフェミニズムと「女らしさ」のゆくえ』(晃洋書房、2020)、『恋愛社会学』(ナカニシヤ出版、2024)発売中。

合意形成プラットフォームでのフェミ議論とかできたら面白いんだけどなぁ、技術者求む!

 合意形成プラットフォームvTaiwanのような仕組みで、現在のフェミニズム的議題をめぐる布置のようなものを描けたら面白いなと思った。
vTaiwanの仕組みの詳しい説明として、こちらがわかりやすい。
 
他のSNSと同じように自由に書き込めるが、誰かの意見主張に対するレスをコメントでつけることはできず、それに対する賛成か反対かの表明しかできない。それが数値化されて表記されるので、ある意見に賛成/反対している人の規模と傾向のようなものがわかる。そして、「ある意見」に近い意見や遠い意見などがマッピングされて可視化される。
また、ある一人の人がいくつかのテーマに関して、自分がどのような立場を取るかに答えていくことで、その人の現在の言説布置上での位置がわかり、どのような人がどのように分布しているのかも見えるようになる。
というわけで、現在のフェミ的論の議題とその広がり、論調を捉える上で、もし技術的にこういうことが疑似的にでも可能なら、すごーく有用!なのだが、すでに試みている例や萌芽的な例などありますか?あったら教えてほしいです。もしくはこういうことができる技術者さんを紹介してほしいです。
 
すでにvTaiwanのようなプラットフォームを日本で(日本語インターフェースで)提供している主体はないのか?を調べましたら、
Decidim(デシディム)」というツールを一般社団法人コード・フォー・ジャパン
 
があるが、こちらは、行政機関の問題解決・合意形成サービスの提供に特化している様子。「ある自治体の」となった場合には、利用者登録のさいにそこの住民であることを証明するなどの高度な登録が必要になっているはず。
私が想定しているような、現在SNS上でそもそもどういうテーマが上がってきていて、その議論に参加している人の規模はどれくらいなのかということをゆるっとマッピングするようなものにはならなそうだなぁと予想。情報工学系の人と協力してTwitter分析するとそういうことができそうと思って、色々調べているのだが、SNS分析に関しては他の研究者も苦戦しているらしくいまだ突破口が見えず。
 
ちなみに、『社会学評論』2020,Vol.71, No.1の特集が「インターネット時代の社会調査法」で勉強になります(まだ、J-stageで公開されていないけれど、あと半年もすれば公開されると思われます)。
*このエントリー、フェイスブックに書いた方がいいのかも。あとで、転載します。