ポストフェミニズムに関するブログ

ポストフェミニズムに関する基礎文献を紹介するブログ。時々(とくに大学の授業期間中は)ポスフェミに関する話題を書き綴ったり、高橋幸の研究ノート=備忘録になったりもします。『フェミニズムはもういらない、と彼女は言うけれど :ポストフェミニズムと「女らしさ」のゆくえ』(晃洋書房、2020)、『恋愛社会学』(ナカニシヤ出版、2024)発売中。

#metooというハッシュタグ運動の拡がりについての論文を紹介

「2010年代中盤からのファッションとしてのフェミニズム」を読み解くための文献紹介シリーズ1:#metooというハッシュタグ運動の拡がりについて
 
論文1.Hugo Browne-Anderson, 2017, "How the #MeToo Movement Spread on Twitter:
What can data science tell us about tweets with the #MeToo hashtag? ", November 14th, 2017,DataCamp,  (https://www.datacamp.com/community/blog/metoo-twitter-analysis,
の内容を紹介します。 
 
ウィキによると、「10月15日にアリッサ・ミラノが#metooを呼びかけると、15日中にそのフレーズは20万回以上使われており、16日までに#metooを含むツイートが50万回投稿された。Facebookでは、最初の24時間にこのハッシュタグが、470万人以上によって、1200万回投稿されており、そのうちの45%が、北米のユーザーだった。」
 
The phrase had been used more than 200,000 times by October 15, and tweeted more than 500,000 times by October 16.On Facebook, the hashtag had been used by more than 4.7 million people in 12 million posts during the first 24 hours. The platform reported that 45% of users in the United States had afriend who had posted using the term.
 
というわけで、ツイッターAPIで、 2017年11月24日から11月10日までの#metooを含むツイート50万件を抽出して、分析した。
 
ツイッターAPIは、部分集合(subset)を引いてくることしかできないので、#metooを含むすべてのツイート数をカウントすることはできないが、いつ、どれくらい、どこでツイートされたのかという全体のトレンドを捉えることができる。
The Twitter API allows you to pull a subset of all tweets so, although the absolute number of tweets will not account for all of them, you'll be able to see the overall trend.
 
 

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ハッシュタグツイートは、たいていの場合、半減期を持つのだが、#metooの場合は、
2週間たっても減らず、第3週目になってようやく減り始めたことが確認できる。
 
24時間の中で、いつ投稿されているかを見ると、下記のようになる。
 

 

アメリ東部標準時間(Eastern Time)での生活サイクルと合致するので、ツイートのマジョリティが北米在住者だったことがわかる。

 

#metooツイートを言語別に見ると次の通り。